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アジアンビューティ 日本女性の美にずっと寄り添って
株式会社イーズ・インターナショナル CEO
宮本 洋子 氏
interviewer: 相馬 順子
女性の美しさを最大限に引き出したい。技術者として出発した宮本洋子氏は大阪をベースに全国に展開しているエステテイックサロン イーズ・インターナショナルのトップに立つ。彼女がいつも忘れないのは、一緒に盛り立ててきてくれた会社の仲間であり、信頼してくれてお店に通ってくれるお客様たち。特に今回コロナ禍にあって自分が大事にしてきたお客様に逆に励まされて、ますますお客様への感謝と愛情が増し、このような時期にもずっと耐えて一緒に苦楽をともにしてくれた社員へは情愛の気持ちがわく、と。
美を創り出すミューズとして、思いやりの心から出発したイーズには、就職したての女性から長く通ってくれるお客様まで今日も大勢の女性が美と癒しをもとめて集ってくるのである。
技術者としての出発点
相馬:宮本社長はアトピー専門の技術者として当時はまだエステテイックサロンという名前がない時代から、女性のフェイシャルケアーをされてきました。
宮本社長:43年間、技術者としてこの仕事をしてきましたが、実はフェイシャルケアーはやればやるほど効果が出るものではなく、逆にトラブルのもとになることが多いのです。当時は欧米の化粧品がよいとされて、その化粧品を使う風潮もあったのですが、日本人には日本人の肌に合うケアー方法があって、その齟齬が肌のトラブルとして、過剰なケアーをしたときに出てきたように思います。イーズの意味するところは安全・安心ということです。ここでのトリートメントは日常をエステにしたものです。当初より私たちは日本人にあったケアーを追及して施術をさせていただいてきました。

相馬:宮本社長と初めてお目にかかったのはもう10年以上前になるかと思います。私そのときいただいた本を今でも大事にしています。美容断食。夜の美容ルーテインとして、私は以前何種類もの化粧品を使っていたのですが、夜こそ化粧品を使わず断食をすると肌が強くなるとおっしゃっていらして。本当に最初は半信半疑。でもプロ中のプロの宮本社長がそうおっしゃるのならと思って夜の美容ルーテインを洗顔と美容液1滴だけにしたら、どんどん肌が強くなっていき、いまでは夜なにもつけずにお肌が潤うようになってきました。不思議だったのですがお化粧品を何種類も使ったからと言って肌がよくなるわけではないことがよくわかりました。
宮本社長:日本人、アジア人にはそれぞれあう化粧法とお手入れ法があると思っています。いくつも重ねて化粧品をつけたからといって美しいお肌が得られるわけではなく、逆に複雑になればなるほどお肌の調子が悪くなったりするのです。お手入れはシンプルにした方がよいのです。
相馬:宮本社長にとって“美”とはなんなのでしょうか?
宮本社長:”美”というのは客観的なものではあります。例えば男性の目からみた美、外国人の目から見た美。100人いれば100人とも美しさを持っている。私は100人ともそれぞれその美をもっと輝かせてあげたいと思っています。私が大切に思っているのは曲線、そしてなめらかさ、肌も身体の動きも。それは施術や毎日のルーテインで得ることができることです。そして自分に自信をもてればもっと輝きます。もっと美しくなれるのです。

お客様に健康で美しくいていただくために
相馬:イーズに行かれたお客様からよくセラピストの方が素晴らしいとお伺いするのですが、何か特別な教育をされているのですか?
宮本社長:私たちはお店ごとにチームで運営をしています。仲間がそれぞれ補っていく。普段のたゆまぬ教育の他にこのことがセラピストたちに自信を与え、にこにこと笑顔でお客様に接することが自然とできるようになっていったのかもしれません。わたしにとってセラピストは本当にかわいい我が子のような存在です。大事にして守っていきたい、いろいろと教えてあげたい、一緒に歩んでくれてとてもありがたい存在。その気持ちはこの仕事をはじめてからずっと持ち続けています。

相馬:コロナ禍でなにか変わったことはありましたか?お店の方針とか事業に関してでも結構です。
宮本社長:コロナ禍ではいろいろ大変なこともありましたが、お客様に励まされたのが何よりもうれしかったです。ご連絡をいただき、「大丈夫でしょうか?また再開したらすぐ行きます」と親身にご心配いただき、そのお気持ちは私たちの心を深く打ちました。私たちはお客様に感謝するつもりでon-lineのセミナーをはじめ、お客様に美やルーテインを教えて差し上げる取り組みをはじめました。お客様からいただいたお気持ちを少しでも返したいと思ったからなのです。イーズの理念は最初スタートしたトラブル改善のお客様の施術から始まっています。お客様の肌のトラブルを解消したい、そして私たちはお客様に健康で美しくいていただくために寄り添って施術をさせていただきたい。
相馬:最後に宮本社長から私たちに新しい美の手ほどきをお願いいたします。
宮本社長:日本人が健康で美しくいられる秘訣は毎日の温浴にあると思います。ゆっくり湯船につかりお風呂を楽しむ。欧米ではシャワーが一般的ですが、日本人はお風呂で血液の循環をめぐらし、そして身体を暖めることで全身に血液がいきわたるというすぐれた健康法を毎日続けることができることで、体格の差や食事の量などでのハンデを飛ばしていると思います。私はみなさまに、お風呂にしっかり入ることを美のルーテインとしてお薦めしたいと思います。
相馬:どうもありがとうございました。
イーズではSpa Vitaチケットが利用できます。
宮本洋子(みやもと ひろこ)
イーズ・インターナショナル(e-s.co.jp)CEO。エステティシャン。エステサロンの草創期からエステティシャンとして活躍。34歳のとき、クリニカルエステ/イーズ梅田本店(現イーズ/ミュゼ梅田本店)を開業。経験と知識に裏付けられたたしかな技術が評判をよび、客があとを絶たず、店舗を拡大。現在、「クリニカルエステ/イーズ」や「イーズ/ミュゼ」など全国に23店舗のサロンを運営。2010年にはかねてより温めていた新しい美容理論「美容断食」を確立。

相馬 順子(そうま よりこ)
株式会社Conceptasia (www.conceptasia.jp)代表取締役。Global Wellness Summitボードメンバー。Boston Consulting Group香港オフィス勤務ののち、ウエルネス事業に対するアドバイス、投資を行う会社を設立。著名ブランドのスパを国内外に次々とオープニングさせてきた。国立大学法人琉球大学観光産業科学部「スパマネジメント論」講座 非常勤講師。